伊藤博文の名言には「たとえここ(英国)で学問をして業が成っても、自分の生国が亡びては何の為になるか」、「われわれに歴史は無い。我々の歴史は、今ここからはじまる」などがあります。
松下村塾に学び、幕末期の尊王攘夷・倒幕運動に参加。初代内閣総理大臣となった伊藤博文(1841~1909)の名言をご紹介します。
伊藤博文の生涯
氏名 | 伊藤博文 |
生年月日 | 1841年10月16日 |
没年月日 | 1909年10月26日 |
享年 | 68(歳) |
国籍 | 日本 |
出生地 | 周防国熊毛郡束荷村字野尻(現在の山口県光市束荷字野尻) |
職業 | 武士(長州藩士)、政治家 |
名言 | 大いに屈する人を恐れよ、いかに剛にみゆるとも、言動に余裕と味のない人は大事をなすにたらぬ。 |
1841年10月16日(天保12年9月2日)、周防国熊毛郡束荷村字野尻(現在の山口県光市)の百姓・林十蔵の長男として生まれる。幼名は利助。
1849年、博文が8歳のときに一家は萩に移住。家が貧しかったため、父が武家奉公人の養子となる。その後、その武家奉公人が長州藩の足軽・伊藤弥右衛門の養子となり、父も博文も足軽となった。
1857年、16歳の博文は吉田松陰(1830~1859)の松下村塾に入門。
翌年、博文は松陰の推薦で長州藩の京都派遣に随行。1859年は長崎で勉学に努め、同年10月からは桂小五郎(木戸孝允)の従者となり長州藩の江戸屋敷に移り住む。
1959年、吉田松陰が安政の大獄で斬首される。この後、博文は桂小五郎、久坂玄瑞、高杉晋作、井上馨らと尊王攘夷運動に加わる一方で海外渡航も考えるようになる。
1863年5月、21歳の博文は井上馨らと共に長州五傑の一人としてイギリスに渡航。
ロンドンで英語を学ぶと共に博物館・美術館に通い、海軍施設、工場などを見学。圧倒的な国力の差を目の当たりにして博文は開国論に転じる。
1864年3月、米英仏蘭4国連合艦隊による長州藩攻撃が近いことを知った博文は、井上馨と共に急ぎ帰国。長州藩へ戻り戦争回避に奔走したが、8月に4国連合艦隊の砲撃により下関戦争が勃発、長州の砲台は徹底的に破壊される。
明治維新後は長州閥の有力者として、参与、外国事務局判事、大蔵兼民部少輔など明治政府の様々な要職を歴任。
1871年、30歳の博文は岩倉使節団の副使として渡米。1873年に帰国して関わった征韓論では「内治優先」路線を掲げた大久保利通(1830~1878)らを支持。
1877年、西南戦争で西郷隆盛が敗死、翌年には大久保も暗殺される。博文は内務卿を継承し、維新の三傑なき後の明治政府指導者の一人として辣腕を振るう。
1885年12月、内閣制度移行に際し、44歳の伊藤博文は初代内閣総理大臣となる。以後、伊藤は4度にわたって内閣総理大臣を務めることになる。
1894年、博文が2度目の首相を務めていたときに日清戦争が起こり、勝利。下関条約により清国から朝鮮を独立させる。
その後、ドイツ・フランス・ロシアの三国干渉を引き起こし、第二次伊藤内閣は遼東半島の放棄を決め、博文は首相を辞任。
1904年の日露戦争に日本が勝利。1905年、第二次日韓協約により韓国統監府が設置されると伊藤博文が初代統監に就任。日本は実質的な朝鮮の統治権を掌握した。
博文は国際協調重視派であり、韓国併合については保護国化による実質的な統治で充分であるとの考えから当初は併合反対の立場を取っていた。
1909年10月26日、伊藤博文はロシア蔵相と満州・朝鮮問題について非公式に話し合うために訪れたハルビン駅で大韓帝国の民族運動家・安重根によって射殺され、68年の生涯を閉じた。
Wikipedia(日本語) / Wikipedia(英語)
伊藤博文の名言・格言集
伊藤博文の名言
大いに屈する人を恐れよ、いかに剛にみゆるとも、言動に余裕と味のない人は大事をなすにたらぬ。
本当の愛国心とか勇気とかいうものは、肩をそびやかしたり、目を怒らしたりするようなものではない。
国の安危存亡に関係する外交を軽々しく論じ去つて、何でも意の如く出来るが如くに思ふのは、多くは実験のない人の空論である。
いやしくも天下に一事一物を成し遂げようとすれば、命懸けのことは始終ある。
依頼心を起こしてはならぬ。
自力でやれ。
今日の学問はすべて皆、実学である。
昔の学問は十中八九までは虚学である。
お前に何でも俺の志を継げよと無理は言はぬ。
持って生まれた天分ならば、たとえお前が乞食になったとて、俺は決して悲しまぬ。
金持ちになったとて、喜びもせぬ。
たとえここ(英国)で学問をして業が成っても、自分の生国が亡びては何の為になるか。
われわれに歴史は無い。
我々の歴史は、今ここからはじまる。
私の言うことが間違っていたら、それは間違いだと徹底的に追及せよ。
君らの言うことがわからなければ、私も君らを徹底的に攻撃する。
互いに攻撃し議論するのは、憲法を完全なものにするためである。
くり返すが、長官だの秘書官だのという意識は一切かなぐり捨てて、討論・議論を究めて完全なる憲法をつくろうではないか。
現在の日本は地平線から出たばかりの太陽である。
暁の雲から出たばかりの太陽は光が弱く、色も薄い。
だが、その太陽はやがて中天までくると、全天に輝きわたる。
これと同じように、日本もまもなく世界に雄飛し、日の丸の旗は尊敬の念を持って世界の人々から見られるようになるだろう。
誰が撃ったのか。
森(秘書官)も撃たれたのか。
※ 伊藤博文の最後の言葉
おわりです。
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伊藤博文の本・関連書籍
『伊藤博文 近代日本を創った男』(伊藤之雄)
初代総理大臣として内閣制度を創設し、みずから中心となって大日本帝国憲法を制定した伊藤博文の本格的評伝。幕末維新、岩倉使節団、西南戦争、明治十四年の政変、条約改正、立憲政治の確立、日清・日露戦争、そして韓国統治・・・。伊藤博文の68年の生涯は、近代日本の草創期にそのまま重なっている。まさに「近代日本を創った男」であるにもかかわらず、本書が登場するまで、伊藤の本格的評伝はほとんど書かれることがなかった。
『伊藤博文 – 知の政治家』(瀧井一博)
幕末維新期、若くして英国に留学、西洋文明の洗礼を受けた伊藤博文。明治維新後は、憲法を制定し、議会を開設、初代総理大臣として近代日本の骨格を創り上げた。だがその評価は、哲学なき政略家、思想なき現実主義者、また韓国併合の推進者とされ、極めて低い。しかし事実は違う。本書は、「文明」「立憲国家」「国民政治」の三つの視角から、丹念に生涯を辿り、伊藤の隠された思想・国家構想を明らかにする。
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【芸術・ファッション・芸能・音楽家】
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【政治家・指導者】
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【教育家・活動家】
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【学者・発明家】
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【宗教家】
マザー・テレサ(英語の名言) / マルティン・ルター(英語の名言)
【ビジネスパーソン】
松下幸之助 / スティーブ・ジョブズ(英語の名言) / デール・カーネギー(英語の名言) / 本田宗一郎 / ヘンリー・フォード(英語の名言) / 渋沢栄一 / ビル・ゲイツ(英語の名言) / アンドリュー・カーネギー(英語の名言)
【スポーツ・格闘技選手】
イチロー / 松岡修造 / 本田圭佑 / アントニオ猪木 / マイケル・ジョーダン(英語の名言) / 野村克也 / 落合博満 / 長嶋茂雄 / 王貞治 / モハメド・アリ(英語の名言) / ペレ(英語の名言) / コービー・ブライアント(英語の名言) / リオネル・メッシ(英語の名言)
【幕末・明治維新】
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【武将・軍人】
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【その他】
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4位 英語の名言・格言【短文】
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伊藤博文の名言・言葉の一覧
No. | 伊藤博文の名言一覧 |
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1 | 大いに屈する人を恐れよ、いかに剛にみゆるとも、言動に余裕と味のない人は大事をなすにたらぬ。 |
2 | 本当の愛国心とか勇気とかいうものは、肩をそびやかしたり、目を怒らしたりするようなものではない。 |
3 | 国の安危存亡に関係する外交を軽々しく論じ去つて、何でも意の如く出来るが如くに思ふのは、多くは実験のない人の空論である。 |
4 | いやしくも天下に一事一物を成し遂げようとすれば、命懸けのことは始終ある。依頼心を起こしてはならぬ。自力でやれ。 |
5 | 今日の学問はすべて皆、実学である。昔の学問は十中八九までは虚学である。 |
6 | お前に何でも俺の志を継げよと無理は言はぬ。持って生まれた天分ならば、たとえお前が乞食になったとて、俺は決して悲しまぬ。金持ちになったとて、喜びもせぬ。 |
7 | たとえここ(英国)で学問をして業が成っても、自分の生国が亡びては何の為になるか。 |
8 | われわれに歴史は無い。我々の歴史は、今ここからはじまる。 |
9 | 私の言うことが間違っていたら、それは間違いだと徹底的に追及せよ。君らの言うことがわからなければ、私も君らを徹底的に攻撃する。互いに攻撃し議論するのは、憲法を完全なものにするためである。くり返すが、長官だの秘書官だのという意識は一切かなぐり捨てて、討論・議論を究めて完全なる憲法をつくろうではないか。 |
10 | 現在の日本は地平線から出たばかりの太陽である。暁の雲から出たばかりの太陽は光が弱く、色も薄い。だが、その太陽はやがて中天までくると、全天に輝きわたる。これと同じように、日本もまもなく世界に雄飛し、日の丸の旗は尊敬の念を持って世界の人々から見られるようになるだろう。 |
11 | 誰が撃ったのか。森(秘書官)も撃たれたのか。 ※ 伊藤博文の最後の言葉 |