西郷隆盛の名言・格言



西郷隆盛の名言(4)


名言・格言

 

聖人や賢人になろうとする志がなく、

昔の人が行った史実をみて、

とてもこのようなことは自分にはできない

というような心であったら、

戦いを前に逃げるよりも、

はるかに卑怯なことだ。

 
朱子(南宋の儒学者)も抜き身の刀を見て逃げる者は

どうしようもないといわれた。

真心をもって聖人・賢人の書を読み、

その行いの根底にある精神を、

自分の心身で体験するような修業をしないで、

ただ成人・賢人の言葉や行いを知ったところで

何の役にも立たない。

 
私は今、人のいうことを聞くに、

いかにもっともらしく論じても、

その行いに精神が行き渡らず、

ただ口先だけのことであるならば、

少しも感心しない。

実際に行動する人を見ると、

実に立派だと感じるのである。

 
聖人・賢人の書を

むなしく知識として読むのであったら、

たとえば人の剣術を傍観しているのと同じで、

少しも身につかない。

身につかなければ、

万一立ち合えと言われたら、

逃げるよりほかないであろう。

 

- 西郷隆盛 -


名言・格言

 

この世の中で後の世でも信じ仰がれ、

喜んで従おうとするものは、

ただ一つ誠の心だけである。

 
昔から父の仇を討った人はたくさんいるが、

その中でひとり曾我兄弟だけが、

今になっても子どもや女性にいたるまで、

知らないものがいないのは、

多くの人にぬきんでて誠の心が厚いからである。

 
誠の心がないのに世間の人から誉められるのは

偶然の幸運に過ぎない。

誠の心が厚ければ、

たとえその当時に知る人がなくても、

後の世に必ず理解してくれる人があらわれるものだ。

  

- 西郷隆盛 -


名言・格言

 

世間の人がいう機会とは、

たいてい思いがけずに得た幸運のことを指している。

しかし、真の機会というのは道理に適い、

時の勢いを正しく把握して行動する場合のことだ。

 
かねて天下国家を憂える真心が厚くないのに、

ただ時の弾みに乗って成功した事業は、

決して長続きはしないものだ。

 

- 西郷隆盛 -


名言・格言

 

今の人は、

才能や知識があれば、

事業というのは思いのままにできると思っているが、

才能にまかせて行うことは、

危なっかしくて見ておられない。

 
しっかりした内容があってこそ

物事は立派に行われるものだ。

肥後の長岡先生(熊本藩家老の長岡監物)のような君子は、

今は似ている人ですら見ることができなくなった、

と嘆かれて次の古語を書いて与えられた。

 
天下は、誠にあらざれば動かず、

才にあらざれば治まらず。

誠の至る者その動くや早し。

才のあまねき者その治むるや広し。

才と誠と合して、

しかる後事なるべし。

 

- 西郷隆盛 -


名言・格言

 

西郷先生に従って、

犬を走らせて兎を追い、

山谷をめぐり歩いて終日狩りをして過ごし、

一軒の農家に宿を借り、

風呂から上がって、

爽快きわまりないといったご様子で、

ゆったりと、

君子の心はつねにこのようにさわやかなものであろうと思う、

と言われた。

 

- 西郷隆盛 -


名言・格言

 

自分の身を慎み、心を正して、

君子の体を備えていても、

事にあたって、正しく対処できない人は、

木の人形と同じだ。

 
たとえば、突然数十人の来客があった場合、

どんなにもてなしたいと思っても、

前もって器具や調度の備えをしていなければ、

ただおろおろと心配するだけで、

もてなすことなどできはしない。

 
つねに備えをしておくなら、

何人であろうとも、

数に応じてもてなすことができよう。

だから、普段の準備が大事なのだといって

次の古語を書いてくださった。

 
文は鉛と板のことをいうのではない。

必ず事を処する才がある。

武は剣と楯のことをいうのではない。

必ず敵をはかる智がある。

才智のあるところは一箇所のみなのだ。

 

- 西郷隆盛 -


名言・格言

 

物事に取り組む際、

自分の思慮の浅さを心配することはない。

 
およそ思慮というものは、

黙って座り、

静かに思いをめぐらしているときに

すべきことである。

そのようにすれば、

有事のときには、

十のうち八、九は実行されるものだ。

 
事件に遭遇して、

はじめて考えてみても、

それは寝ているときに夢の中で

奇策やすばらしい思いつきを得たとしても、

朝起きたときには、

役に立たない妄想のたぐいが多いのと同じである。

 

- 西郷隆盛 -


名言・格言

 

漢学を勉強した者は、

ますます漢書から道を学ぶのがよい。

人が踏み行うべき道は、

この天地のおのずからなる道理であるから、

東洋・西洋の区別はないのである。

 
もしも現在の万国対峙の形勢について

知りたいと思うならば、

漢書の「春秋左氏伝」を熟読し、

さらに「孫子」で補えばよい。

当時の形勢も今の情勢とほとんど大差ないだろう。

 

- 西郷隆盛 -



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